「手のふるえ」で日常生活に支障をきたすことがある本態性振戦やパーキンソン病の振戦症状。近年、これらの「ふるえ」に対する新たな治療の選択肢として、FUS(MRガイド下集束超音波)治療が一部の医療機関で導入されています。
このページでは、FUS治療とはどのような内容なのかを、実際に治療を受けた方の体験談と担当医師のインタビューを通じてご紹介します。FUS治療の仕組みや効果について、より具体的に理解していただける内容となっています。
※あくまで一例であり、すべての方に同様の効果を保証するものではありません。
FUS治療がもたらす、ふるえ症状への新たな選択肢
FUS(MRガイド下集束超音波)治療とは?
FUS治療は、頭部を切開することなく、MRI画像を用いて超音波エネルギーを脳内の特定部位に集中的に照射し、熱によって組織を凝固させる治療法です。
本態性振戦に対する治療法のひとつとして使用されており、また、パーキンソン病の振戦症状に対しても適応されます。
ここからは、北海道帯広市の医療機関で本態性振戦に対するFUS治療を受けた三浦さんの体験をご紹介します。治療を担当された診療医へのインタビューも交えながら、治療を受けるまでの経緯や治療後の変化についてお伝えします。
- 発症はいつですか?
-

(三浦さん)
もう、かれこれ10年前からふるえ出してたね。
少しずつ、ひどくなってって。
左手の方は、少しは自分の意思で動かせるけども、右手はこんな感じでずっとふるえていて。 - 本態性振戦とはどのような病気ですか?
-
(診療医)
本態性振戦というのは何か動作をする時、コップを持つ手がものすごくふるえる、お箸を持つ手がふるえる、そういう感じで、動作時振戦というのが特徴的です。 - 仕事の支障はありますか?
-
(三浦さん)
職業は左官です。細かい作業をする時、ふるえが起きているから緊張して逆にふるえるようになってきた。
字を書くときは、娘を呼んで、請求書を書いてもらったり…自営業ですから。これで人に使われてたらもう誰も使ってくれません。
ご飯はなんとか慣れない左手でスプーンで食べてた。お汁飲むときはふるえる手を左手で抑えながら、両手で持って。箸もなんとかふるえながら右手で…。
携帯電話は右手だったらダメだね。このふるえさえ治ってくれたらって…。 - 今まで行ってきた治療は?
-

(三浦さん)
病院かかったら、なんぼかはふるえが止まる薬あるんでないかなと思って…。いろんな薬に変えてみたり。(診療医)
我々の病院に最初に来られたのは5年前ですね。 最初は脳外科のドクターが頑張って薬物治療を試みて、一時的にちょっと良くなったりとかそういうことはあったようなんですけれども。 - 今回の患者様にFUS治療を選んだ理由は?
-
(診療医)
薬物治療を続けているうちに、今回FUSという新しい治療法…新しい武器を得ることになったので、これはもうこの方にうってつけだなと。提案してみようということでお話をしました。(三浦さん)
通院をはじめてから1年もしない頃に、今度、新しい治療法ができたからどうする?ってことで。頭に穴を開けるよりはいいわと思って治療を決断しました。 - FUS治療はどのような治療ですか?
-

(診療医)
いろんな方向からの超音波を一点に集中させることによって、そこに熱エネルギーを持たせて、ふるえの元になる場所を焼いてしまおうという治療が、FUS治療です。 - FUS治療の流れは?
-

(診療医)
治療の流れですけども、頭に位置を決めるためのピンを4カ所固定します。
そして、その枠を付けたままMRI−超音波装置の中へ入っていただき、ターゲットとなる場所、ふるえの元になる場所を定めます。パワーを少しずつ上げながら、だいたい10〜15回に分けて治療をしていきます。
その間に効果を見るために、患者さんに渦巻きを描いてもらったり、直線を引いてもらったりしながら到達度を見ながら治療していきます。治療自体は、始まってしまえば大体2時間以内で終わることが多いです。
- 治療後の回復とその効果
-
(診療医)
治療の効果は、実は治療の最中から確認できます。 それは本人もよく分かると思います。
特に、もともとふるえが強かった人にとっては、本当に目を見張るような効果が出ています。
治療直後よりも翌日の方が非常に効果が良くなっている、一段と良くなっているということがわかります。 - 治療中に効果がわかりましたか?
-

(三浦さん)
こう眠りながら、目をつぶりながら、手でこう円を描いてみてて…。それを続けて3回目ぐらいかな、なんぼか効果がでてきたなと感じるようになって。
中には具合悪くなる人や頭が痛くなる人もいるらしいんだよね。だけど、私は全然なし。 - 治療を終えて症状に違いを感じましたか?
-

(三浦さん)
ああ、良さは感じたよ。(両手の指の先を胸の前で合わせてみて)こうやってみて、それを感じた。前は全然できんかったからね。
全然普通だった。有り難いわ。
※このインタビュー内容は、あくまで個人の体験に基づく感想であり、すべての方に同様の効果を保証するものではありません。治療の効果には個人差があります。治療を希望される方は、必ず専門医の診察・説明を受けた上でご判断ください。
※本ページに掲載されている写真・映像・インタビュー内容等の著作権は、提供元の医療機関および制作者に帰属します。無断での転載・転用はご遠慮ください。





